[BlueSky:06878] Re: 中沢新一『日本の大転換』について
kuppy
tatatata @ mud.biglobe.ne.jp
2012年 2月 26日 (日) 01:35:34 JST
青空メーリングリストの皆様
茨城県の黒田と申します。
もう10年以上前だったでしょうか、10通か20通か投稿させていただいたことがありますが、
日本でのグローバルグリーンズの参加団体の「みどりの未来」にサポーターとして参加して3年くらいになりますが、
今年の夏に大きく、中沢新一さんのグループとも協力体制を敷く予定で、今宣伝しておかないといけないんじゃ
ないかなあと思い、「みどりの未来」のサイトをリンクします。
http://www.greens.gr.jp/
今後も皆様、健康に気をつけて、頑張りましょう。
-----Original Message-----
From: Minato Nakazawa
Sent: Saturday, February 25, 2012 11:26 PM
To: post @ bluesky-ml.org
Subject: [BlueSky:06877] Re: 中沢新一『日本の大転換』について
須賀さん,青空メーリングリストの皆さん:
中澤です(中沢新一さんとは何の関係もありませんが)。
> わたしだけかも知れませんが、このMLに投稿しようと
> するとちょっと肩に力が入りすぎて大仕事になってしまう傾向がありましたので、そ
>
> れをさける試みというようなつもりです。
ぼくもそれはあります。
> “重農主義者たちは増殖がもたらされる要因を「純粋な自然の贈与」と呼びました
> が、これは私たちの視点からすれば、太陽エネルギーの媒介的変換にほかなりませ
> ん。”
> →著者は触れていないのですが、この「贈与」の経済思想と昨今の「生態系サービ
> ス」の環境経済学との類似性にわたしは興味をそそられました。両者のあいだには系
>
> 譜的なつながりもあるのではないか、と思いました。
生態系サービスという考え方は,人間も生態系の一員であるという生態学の思想が
ひとつのルーツであることは間違いないと思いますが,「贈与」の経済思想との
つながりは考えたことがありませんでした。一理あるかもしれませんね。
生態学の思想つながりで(多少強引ですが),ぼくも昨日読了した本を紹介したいと
思います。既に読まれた方も多いかもしれませんが。
木村秋則(2009)『リンゴが教えてくれたこと』日経プレミアシリーズです。
詳細は,
http://phi.med.gunma-u.ac.jp/memo3/20120224.html
に書きましたが,従来不可能とされていた無農薬のリンゴ栽培を成功させたことで
有名な木村さん自身による著作です。本書を読んで思ったのは,木村さんの農業が
緻密な自然観察に基づいた順応的制御を基本にした生態系管理であるということです。
ぼくが小学校6年生のときに読んで大きな影響を受けた,有吉佐和子『複合汚染』の
下巻で紹介されている,埼玉県の篤農家,須賀一男さんの話と共通点が多かったです。
一部オカルト的に感じる記述もありましたが,そこは木村さんが体験上そう考えている
ということであって,たぶん科学的な解釈も可能だと思いました。
木村さんが強調されているのは,土壌中の多種多様なバクテリアが作り出す複雑系の
重要性であったので,ああ,これは和尚さんが研究されているテーマそのものじゃないか
とも思いました。このMLに参加されている方なら,なるほどと思われることが多いと
思うので,未読の方には是非お薦めしたいと思います。
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Minato Nakazawa <minato-nakazawa @ umin.net>
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